油圧式パワーステアリングシステムは、ベーンポンプによりパワステフルードを加圧し、パワーシリンダーへ圧力をかけて ステアリングの重さを軽減しています。このベーンポンプは、クランクプーリーから直接ベルトにより駆動されていますので、 フルードの吐出量はエンジン回転に比例し、高回転を多用すると、キャビテーション現象（フルードに気泡が混入すること） が発生してしまいます。この状態でステアリング操作を行うと、パワーシリンダー内にも気泡が混入し、圧力伝達が的確に 行えず、不安定なステアリングフィールとなってしまうのです。また、気泡がパワステタンク内の油面を上昇させ、フルード の噴き出しといったトラブルの原因となるのです。 直進時 　ステアリング操作がないと、パワーシリンダー内では 　圧力が左右均等にかかり、フルードは動きませんので 　ベーンポンプにより加圧されたフルードは、コントロール 　バルブからパワステタンクへバイパスされ 　戻ってきます。このとき、フルードの吐出量が多いと、 　パワステタンク内で気泡が取りきれず、気泡が混入した 　状態でフルードは循環してしまいます。 コーナリング時 　ステアリングを左に切ると、ベーンポンプにより加圧 　されたフルードは、パワーシリンダー右側に圧力を 　かけ、ステアリングの重さを軽減させます。しかし、 　パワーシリンダー右側に入ったフルードに気泡が 　混ざっていると、圧力伝達が的確に行われず、 　不安定なステアリングフィールとなってしまうのです。

※本サイト記載の価格は全て税抜き価格となっております。ご了承ください。