サーモスタットはエンジンとラジエターの間で冷却水の[水門番]として活躍しているパーツです。
 
サーモスタットが閉じている時。

 冷却水“
”はエンジン内のみで循環します。
サーモスタットが開いている時。

 エンジンからラジエターへ冷却水“”を
 循環します。
 エンジン内の冷却水路にはサーモスタットが閉じている時にクーラントがエンジン内で循環できるようにバイパスが
 作られています。
 このバイパスは「サーモスタットが閉じている時は、バイパスが開き、サーモスタットが開いているときは、バイパ
 スが閉じる」という構造になっており、冷却水の循環が効率よく行われるようにしています。
 そして、この水路の切り替えを行うのもサーモスタットの役目なのです。
 もしサーモスタットが無かったら、このバイパスは常に開きっぱなしとなってしまい、エンジン内の冷却水が乱流を
 起こしてしまい、冷却効率が極端に悪化してしまいます。

 サーモスタットの開弁温度とは、メインバルブ(水門)が「開き始める」温度を指します。
 しかしサーモスタットは開弁温度に達したからといって、いきなり全開で開くのではなく、水温の上昇に応じて少しづつ
 開きます。正常なサーモスタットであれば、開弁温度から約10℃〜15℃で全開に開きます。
 ノーマルサーモスタットの開弁温度が76.5℃〜86℃に設定されているのに対して、「ビリオン スーパーサーモ」は、
 エンジンの最適な水温である70℃に合わせるために、基本的に開弁温度を65℃に設定しています。
 だから、電動ファンの作動水温は、ローテンプサーモの開弁温度から+15℃くらいが最適なのです。

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