比熱とは、“物質1gの温度を1℃上昇させるために必要な熱エネルギー量”のことをいいます。
 簡単にいうと、熱を吸収したり放出したりする容量の大きさのことです。
 冷却水の仕事を“熱のバケツリレー”に例えるならば、比熱とはそのバケツの大きさとなります。
 だから比熱が高いプロピレングリコールは一度に、より多くの熱を運ぶことが可能となります。
熱のバケツリレー
=純正タイプLLC
=プロピレングリコールベースのLLC
比熱の大きい“”のバケツのほうが、ラジエターで、
より“多く”の熱を捨てることができます。

 エンジン冷却水は、ウォーターポンプと呼ばれるエンジンの回転数に比例して作動するポンプによりエンジン内、ラジエター
 内を循環しています。
 そこで、スポーツ走行等でエンジンを高回転まで回すと、一体どういったことが起きるでしょうか?
 エンジンの回転と比例して、ウォーターポンプも高速で作動してしまうので、冷却水はエンジン〜ラジエター内を凄い速さで
 駆け巡ります。
 そして、このときに必要となる性能が、“熱交換スピード(※)”なのです。
 では、なぜ “熱交換スピード” が必要となるのでしょうか?
 ※“熱交換スピード”とは、「物質が熱を吸収・放出する速さ」のこと。
●プロピレングリコールベースのLLCと一般的なLLCの熱交換スピードの比較図
エンジン低回転時 エンジン高回転時
純正タイプ
LLC
クーラント(分子)
イメージ
プロピレングリコール
ベースのLLC
クーラント(分子)
イメージ
エンジン低回転時: 冷却水の循環スピードが遅い、エンジン低回転時には、ウォータージャケット周辺でも、
冷却水はゆっくりと流れます。
この場合は、“熱交換スピード”に違いがあっても、どちらの冷却水も確実にエンジンの
熱を吸収することができます。

エンジン高回転時: 冷却水の循環スピードが速くなると、“熱交換スピード”が遅い純正タイプLLCでは、
ウォータージャケット周辺で、シッカリと熱を吸収する前に通り過ぎてしまい、確実な
冷却が行えません。
対して、“熱交換スピード”が速いプロピレングリコールベースのLLCは、瞬時に
ウォータージャケットの熱を吸収することができますので、高回転域でも安定した
冷却が可能となります。
 だから “熱交換スピード” に優れるプロピレングリコールベースのLLCは、スポーツ用冷却水の原料として
 最適なのです。

 地球に優しい素材です。
      プロピレングリコールは、赤ちゃんのお尻拭きや、医療用消毒剤として使用される石油化学系の液体で、
      一般的なエチレングリコールに比べ、有害性物質の少ない素材です。
       ●プロピレングリコール その他の用途
         シャンプー
         消毒液
         赤ちゃんのお尻拭き
         原子力発電所の冷却水
         床暖房の冷媒


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